◆ はじめに|空き家バンクは「地方空き家問題」の切り札か?
自治体が運営する「空き家バンク」。
「使われていない家を、使いたい人へ」という目的で始まった制度ですが、
実際に使ってみた人の声を聞くと──
- 手続きが思ったより煩雑だった
- いい物件が出てこない
- 売却や賃貸までの時間が読めない
といった課題も多く報告されています。
それでも、「普通の不動産屋では相手にされなかった家が売れた」など、うまく活用できた事例も。
この記事では、実際に空き家バンクを使った人のリアルな声をもとに、
登録〜内見〜契約までの流れと注意点を整理します。
◆ 空き家バンクとは?:仕組みとメリット
● 基本のしくみ
自治体が運営し、地元にある空き家を登録・公開する仕組み。
主に「売買」「賃貸」両方の物件が掲載され、地元移住希望者や地域内の住民向けにマッチングされます。
● メリット
- 地元の移住希望者などに直接アプローチできる
- 民間不動産業者が扱わない物件でも扱ってくれる
- 自治体によっては補助金(リフォーム/引越し/家賃)が出る
◆ 実際の流れ|登録から契約まで
【ステップ①】空き家の登録申請(所有者側)
- 役所で申請書を提出(所有者情報・建物情報など)
- 必要に応じて「空き家状態を証明する写真や間取り」を添付
- 不動産業者による現地調査・価格査定が入ることも
体験談:
「最初の申請が役所対応でやや煩雑。図面もなかったので書き起こした」
「登録後すぐに掲載されるわけではなく、チェックに時間がかかった」
【ステップ②】物件掲載→問い合わせ待ち
- 登録が完了すると、自治体の空き家バンクサイトに掲載
- 問い合わせがあると、役所や地元業者経由で連絡がくる
- 価格や条件交渉は自治体ではなく、業者や本人が対応
体験談:
「全然問い合わせが来ない期間が半年以上続いた」
「東京から見学希望の人がいて、対応に手間がかかった」
「問い合わせの9割は“冷やかし”や“補助金目的”だった」
【ステップ③】内見・条件交渉
- 見学希望者が現地内見(所有者or仲介業者が対応)
- 賃貸 or 売買の方向で条件交渉
- 補助金利用の有無、リフォーム費用の分担も交渉材料に
体験談:
「見に来た人は“雰囲気はいいけど…”で帰るパターンが多い」
「リフォームが前提の話になると、条件交渉が難航する」
【ステップ④】契約(売買・賃貸)
- 基本は地元の不動産業者が契約書類作成を担当
- 契約後、登記・引き渡し・火災保険など通常の流れ
- 賃貸契約では家賃の取り決めや原状回復の合意が重要
◆ よくあるトラブル事例と対策
トラブル例 | 内容 | 対策 |
「現地に来たが契約まで至らない」 | 内見希望だけで終わるケースが多い | 初期段階で“本気度”を聞く |
補助金だけ狙われる | リフォーム補助金目当てで使われる | 契約後の補助金申請と明確化する |
修繕費用の押し付け合い | 賃貸で原状が悪いまま貸すとトラブルに | 最低限の修繕 or DIY前提の説明必須 |
境界未確定で契約ストップ | 売却時に測量が必要となり揉める | 早めに測量・登記情報を確認しておく |
◆ 空き家バンクを成功させる3つのコツ
① 写真と間取り図は“見やすく・丁寧に”
掲載される写真は、見栄え・明るさ・構造のわかりやすさが重要。
ドローン撮影や簡易VR内見などを導入した自治体では成約率が上がっています。
② “補助金前提”の物件説明を入れる
「最大50万円の改修補助対象です」「リフォーム補助あり」など明記すると、反応が上がります。
※自治体の支援制度リンクも併記すると親切。
③ 「定期管理してます」と伝える
空き家バンクの閲覧者が気にするのは「家が荒れてないか」。
管理状況(年◯回の通風・草刈りなど)を記載しておくと安心感に。
◆ まとめ|「売れない空き家」に“希望の導線”をつくる制度
空き家バンクは、完璧な仕組みではありません。
でも、民間不動産市場では扱われない物件に光を当て、
地域と外の人をつなげる“出口”になる制度でもあります。
- 「誰にも相手にされない」
- 「解体しかない」
そんな状況になる前に、一つの選択肢として空き家バンクを検討してみてください。
登録は無料。情報公開までの時間を使って、家の整備や準備を進めることもできます。
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