◆ はじめに|「とりあえず放置」が最悪の選択になる前に
実家や空き家を引き継いだものの、
「残すべきか、解体すべきか」で悩んで何年も経ってしまった…。
そんな方は決して少なくありません。
ですが、“判断を保留したままの放置”こそ、最も損失が大きくなるパターンです。
- 税金が上がる(特定空き家指定)
- 建物が劣化して資産価値がゼロに
- ご近所からの苦情、管理コストの増大
こうなる前に、この記事では「解体 vs 維持」の冷静な判断フローを提供します。
◆ フローチャート|まずはYES/NOで整理してみる
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① その家に将来住む予定はある?
└ YES → 解体しない方向で検討(※修繕かリフォーム)
└ NO → 次へ
② 空き家のまま5年以上維持する予定?
└ YES → 管理コスト・税金・劣化リスクを精査
└ NO → 売却 or 利活用が前提に
③ 現状で「売却できる」見込みはあるか?
└ YES → 解体不要。現況渡しで売却検討
└ NO → 次へ
④ 解体すれば「売れる or 利用しやすくなる」か?
└ YES → 解体を前向きに検討
└ NO → 維持しても利点がなければ、他の手段を探る
◆ 判断材料①|【心理的ハードル】思い出 vs 現実の負担
「親の思い出が詰まった家を壊すなんて…」
誰しもが一度は感じる葛藤です。
ですが、その“気持ちの棚上げ”が何年も空き家問題をこじらせる原因に。
考えるヒント:
- 「家は記憶の容れ物」→ 形ではなく、想い出の整理が大事
- 写真や間取り図、映像で“記録保存”する手段も
- 建物のせいで、相続人同士が争う事例もある
▶ 感情を否定する必要はありませんが、“負担になる前に手放す勇気”も選択肢です。
◆ 判断材料②|【コストと維持負担】いくらかかるか?
項目 | 維持 | 解体 |
固定資産税 | 約3~6万円/年(建物あり) | 更地なら最大6倍に |
火災保険 | 建物により1~5万円/年 | 更地なら不要 |
管理費(草刈り・通風など) | 自分で月1回 or 委託1~2万円/月 | なし(放置でOK) |
修繕費 | 雨漏り・カビ・動物侵入で随時発生 | 不要 |
解体費用 | ー | 木造30坪で約120~150万円 |
▶ 長期で見ると、「維持するほうが高くつく」ことも多いのが現実です。
◆ 判断材料③|【相続と法的リスク】名義と将来の面倒
- 空き家を相続していない=手が出せない(法的な制限)
- 複数人で相続している=「誰も決められない」状態になりやすい
- 特定空き家に指定 → 税制優遇が外れ、税金が最大6倍に
▶ 名義や相続状況を事前に整理し、「誰が判断できるのか」を明確にしましょう。
◆ 判断材料④|【売却価格 vs 解体費】シミュレーションしてみよう
たとえば…
- 現況のままだと「建物付き土地」として100万円
- 解体後は「更地」として180万円
- 解体費が120万円かかる場合、差額は60万円
➡︎ 結果:「現況で売った方が得」
ただし、エリアや建物状況によっては…
- 建物に資産価値ゼロ(築40年以上、雨漏り等あり)
- 現況では買い手がつかない(建物の撤去前提)
というケースも多くあります。
▶ 不動産会社に“両方のケースでの売却価格”を出してもらうのがベストです。
◆ 解体判断に迷ったら|3つの質問に答えてみてください
✅ この家に、10年後も誰も住んでいない可能性は?
✅ この家の維持に、年間10万円以上かかっている?
✅ この家の存在で、兄弟や家族間の会話が重くなっている?
→ 2つ以上YESなら、「手放す」「壊す」方向で真剣に検討を。
◆ まとめ|残すのも、壊すのも、“決断”が一番の財産になる
空き家の問題は、「どちらが正しいか」ではなく、
“その家族・その状況にとって、最善の選択肢を“今”選べるかに尽きます。
- 感情的なひっかかり
- 経済的な現実
- 法律や相続の問題
すべてを冷静に見つめ直すためにも、判断を“先送り”せず、
一度、第三者や専門家に相談することも有効です。🎁【特典配布中】
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