◆ はじめに|実家の片付けが“進まない”のは当然です

実家の片付けを始めてみたものの──

  • 「どこから手をつけていいか分からない」
  • 「捨てていいのか、判断できない」
  • 「親のものに手をつける罪悪感がある」

そんなふうに手が止まってしまう人はとても多いです。
実家はただの“モノの集合体”ではなく、家族の記憶そのもの
だからこそ、感情と実務の“両立”が重要になります。

この記事では、片付け業の現場で実際に使われている「捨てる優先順位」を、感情に寄り添いながらご紹介します。

◆ 優先順位①|カビ・湿気・害虫の影響が出ているもの

まずは健康や衛生に直結するリスクを排除しましょう。

  • 押し入れの中で湿っている布団や衣類
  • 紙類(本・新聞・アルバム)でカビが出ているもの
  • 食器棚の中でベタついているプラスチック容器
  • 害虫のフンや卵が見られる段ボール箱

▶ 一見「まだ使えそう」でも、見えないカビ胞子やダニ、菌が広がっている可能性が大
▶ こうしたものを長く置いておくと、家全体の空気環境も悪化します。

→「人に使わせられるかどうか?」で判断を。

◆ 優先順位②|使っていない大型家具・電化製品

スペースを大きく取っているのに使われていないものは、片付け効率を大きく下げます

  • 壊れたタンス・ソファ・食器棚
  • 昭和時代のテレビ・扇風機・マッサージ機など
  • 使われていないベッドやマットレス

▶ 「もったいない」という気持ちはよく分かります。
でも“空間の余白”を作ることが、気持ちの整理にもつながります。

→ 基本は「10年以上使っていない×今後も使わない」ものは、処分候補。

◆ 優先順位③|“思い出”があるけど使わない日用品

捨てにくさNo.1ゾーンです。でもここが“片付けを前に進めるための山場”です。

  • 母の手芸作品、父の使っていた工具、旅行土産
  • 小学生のころの賞状、部活動の道具、昔の教科書
  • 使わないのに棚に並んでいる食器・湯飲み・記念グラス

▶ ポイントは、「捨てる」ではなく「残すものを選ぶ」視点に切り替えること。
▶ 思い出は1つでも十分残ります。全部である必要はありません。

→ 写真に残す/一部だけ保存する/兄弟で分け持つ、という選択肢も。

◆ 優先順位④|“高そうだけど価値が分からない”もの

捨てていいか迷う原因に多いのが、「高かったかもしれないモノ」です。

  • 書画・掛け軸・茶器・ブランド食器
  • 昔のカメラ・時計・切手・古銭など
  • 骨董的な家具や工芸品

▶ こうしたものは、価値を知らずに捨てると後悔する可能性もあるため、プロに一度確認してもらうのが安心です。

→「迷ったら一時保留」のボックスを作るのが鉄則。
ただし、“保留の箱”を増やしすぎないよう注意。

◆ 優先順位⑤|親が元気なうちに“話しておく”べきもの

片付けを「自分の判断だけで進めようとすると、後悔する」こともあります。

  • アルバムや記念品の“エピソード”は聞けるうちに聞いておく
  • 使っていない物でも、本人にとっての思い入れがある可能性
  • 通帳・重要書類・契約関係のものは捨てる前に確認を

“元気なうちに親子で片付ける”ことが、最高の備えであり思い出作りでもあります。

◆ 片付けのコツ|一気にやらない・感情のグラデーションを意識する

  • 一日数時間、“エリアを区切って少しずつ”
  • 感情が強く動くものは無理せず最後にまわす
  • 「処分」「保留」「譲渡」「残す」の4カテゴリで整理する
  • 無理に捨てなくていい。「自分が残すものを選ぶ」のが本質

◆ まとめ|「モノと向き合うこと」は、「家族と向き合うこと」

実家の片付けは、ただの掃除ではありません。
そこには家族の歴史や、自分自身の記憶が詰まっています。

だからこそ、“感情に寄り添った整理”が必要です。

無理に捨てなくていい。
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